日産はノート オーラで反転攻勢

 ホンダと日産自動車が登録車販売で巻き返しを図る。ホンダは「N―BOX(エヌボックス)」、日産は「デイズ」と軽自動車が比較的堅調に推移しているものの、登録車の車名別販売で上位ランキング入りがなく、市場での存在感が薄れている。こうした中、日産がプレミアムコンパクト「ノート オーラ」、ホンダがCセグメントハッチバック「シビック」をそれぞれ投入して国内登録車販売のてこ入れを図る。まずは軽自動車やライバルにユーザーが流出するのを防ぐ。

 ホンダが今秋に投入する11代目シビックは、7年ぶりに国内市場に復活した現行シビックの流れを汲み、走行性能を重視するユーザーをターゲットに据える。新型車ではハイブリッド車(HV)を追加するとともに、内外装の質感を向上、軽自動車や小型車からの代替と、走りにこだわりを持つ輸入車ユーザーなどを取り込む戦略を描く。

 日産のオーラは主力車「ノート」の上位モデルとして、Bセグコンパクトながら上級車並みの装備と質感を備える。セダンなど上位モデルからの代替と輸入車ユーザーを中心とした新規顧客の開拓を狙う。

 ホンダと日産はともに国内市場での「軽高登低」に頭を抱える。軽の人気モデルを持つことから「セダンからいきなり軽自動車に移行するケースもある」(日産の丸地隆史日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャー)という。「プリウス」などのHV商品群が豊富なトヨタ車に顧客が流出するケースも少なくないという。

 縮小する登録車シェアの打開に向けて両社の期待を一身に背負っている両モデルだが、現在の国内登録車市場のトレンドはSUVで、シビック、オーラともに販売ボリュームは期待できない。ただ、クルマづくりに対するこだわりを強く打ち出したモデルとして、コアなブランドファンの獲得に期待する。

 登録車市場巻き返しに向けて、ホンダ、日産の懸念材料となっているのが半導体不足だ。減産影響で「売りたくても売れない」ジレンマを抱える。4月に発売したホンダの新型「ヴェゼル」は「想定外の受注量で納期が延びてしまっている。生産を増やすことができれば良いが、半導体がらみもあり、急に増やすのも難しい」(ホンダ・安部典明執行役常務日本本部長)状況だ。

 日産もノートが想定を上回るバックオーダーを抱えているものの、半導体不足の影響で生産が追い付かず、オーラの市場投入も当初計画から遅らせている。両社が登録車市場で反転攻勢に打って出るまでの道のりは険しい。