三井化学は2日、2021年から30年までの長期経営計画「VISION2030」を新たに策定し、発表した。事業ポートフォリオの見直しやソリューション型ビジネスへの転換、社内のデジタル化などを基本戦略とし、30年度にコア営業利益2500億円、当期純利益1400億円、ROIC(投下資本利益率)8%以上を目指す。
事業ポートフォリオは、これまでモビリティ、ヘルスケアなど5つに分かれていた。新たな計画ではライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション、ベーシック&グリーン・マテリアルズの4つに改定し、「事業再編でシナジーを追求し、成長ドライバーとして積極展開する」(橋本修社長)考えだ。具体的な組織などについては検討中で、11月に詳細を発表し、22年4月以降に展開する予定。
また、社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、デジタル人材育成を社外の協力も得ながら強化する。DXメソッドをソリューション型ビジネスの創出などに役立てる。
10年間の設備投資はM&A(企業の合併・買収)を中心とした戦略投資と、生産拠点増強など自社向けの投資ともに9千億円とした。