バッテリーモジュール(イメージ)

 フォード・モーターは20日、韓国のSKイノベーションと車載バッテリーの合弁会社「ブルーオーバルSK」を設立すると発表した。フォードが今後主力車種の電気自動車(EV)化を計画する中、中核部品となる車載電池の安定調達を図る。

 合弁会社は年間60ギガワット時の生産能力を有し、2020年代半ばにも生産を開始する計画。フォードとリンカーンの両ブランド向けに供給する。フォードは25年までに少なくとも220億ドル(約2兆4千億円)をEV領域に投じる方針を示す。

 同社は、30年までに車載電池の需要が北米地域で年間最大140ギガワット時、グローバルでは240ギガワット時必要になると予測する。約10工場分の能力に相当する。

 電動化戦略を進める上でキーデバイスとなる車載電池の調達基盤の整備を加速。車載電池の研究開発拠点「フォード・イオン・パーク」の新設やBMWと全固体電池を手がける米スタートアップのソリッドパワーへの1億3千万ドル(約140億円)の出資など、長期視点でバッテリーの安定確保に向けた布石を打つ。

 一方、SKは米ジョージア州コマース市でEV向けバッテリー工場の稼働を計画しており、フォードとフォルクスワーゲン向けの供給を予定する。