伊藤忠商事は18日、エネルギー密度が高く、安全性も高い半固体リチウムイオン電池事業に参入すると発表した。半固体リチウムイオン電池を手がける米国の24Mテクノロジーズが実施する資金調達を主導、第三者割当増資を引き受け持分法適用会社にする。
24Mはリチウムイオン電池の製造工程を簡素化した独自のプロセスを確立した。保有する特許を製造パートナーにライセンス供与しており、2020年には京セラが商業生産を開始、21年にはタイのグローバル・パワー・シナジーが量産工場を建設している。
半固体リチウムイオン電池は、リチウムイオン電池の性能を維持・向上しながら使用する部材を削減できるため低コストで、安全性も高い。
伊藤忠は国内を中心に蓄電池ビジネスを展開しており、21年3月末で累計約430メガワット時の蓄電システムを販売した実績を持つほか、国内外でパートナー企業と蓄電池事業を展開している。24Mへの出資を通じライセンス製造パートナーとの協業を加速するとともに、リチウムイオン電池の安定調達体制を構築する。