センサータ・テクノロジーズは電気自動車の駆動用モーターを対象に、部品コスト削減や動作効率の向上に貢献するセンサーを提案している。

 PMモーターの部品の中でも特に希土類磁石(永久磁石)はコストが高く、かつ、供給の不安定さも懸念される。センサータはPMモーター内の希土類磁石の温度を直接計測するセンサーを開発している。モーターの回転体(ローター)内にセンサーを組み付け、磁石温度を直接計測することで、磁石使用量を減らすことが可能になりコスト・重量の削減につながるという考えだ。センサータはこのセンサーを量産向けとして開発している。

 先行開発中の誘導式ローター角センサー(モーターポジション・センサー)と希土類磁石温度センサーを一体化した統合センサーとしての開発も進行しており、その技術は特許出願中だ。この統合センサーは、取付け位置に応じてローター軸貫通型・ローター軸端取付型での提供を計画している。ローター軸貫通型の場合、温度センサー部をモーターのエンドプレートへ統合することも可能だ。

 センサータの誘導式ローター角センサーと希土類磁石温度センサーについては、「人とくるまのテクノロジー展 2021 横浜 オンライン展示会」で紹介される。

 センサータではこの他、バッテリー、モーター、ブレーキといった電気自動車の基幹機能や車輌全体の高度な熱マネージメントシステムを支えるセンサーおよび制御部品を提供している。センサータの高性能コンタクター・ヒューズは、業界トップクラスの高電圧・大電流(定常1000V/600Aまで)に対応し、バッテリーの大容量・高出力化、急速充電のニーズに応える。また、電流値のみで瞬時の遮断を実現する電磁式ヒューズにより、溶断ヒューズには達成できない即応性・安全性を提供する。オンライン展示会では電磁式ヒューズの仕組みやその他の電動化ソリューションも紹介される予定だ。