豊田合成は28日、英国生産から撤退すると発表した。ホンダなど自動車メーカーの生産撤退などを踏まえ、英国豊田合成(TGUK)の生産終了を前提に労使協議を始める。小山享社長は「ホンダの撤退や日産自動車の減産影響、市場の冷え込みなどの要因で、内外装(部品)やウェザーストリップの成長が見込めないと判断した」と説明。英国のEU離脱は無関係としている。
英国生産拠点の従業員数は2工場合計で約460人。ウェザーストリップ製品と内外装部品を製造している。生産終了時期は明らかにしていないものの「(納入先の)生産に影響しないよう詳細を詰め、できるだけ早く時期を決めたい」としている。
同社は2019年12月にドイツの自動車部品の生産子会社を売却しており、今後はチェコにある豊田合成チェコをに欧州事業の中核拠点として「付加価値の高い部品を柱にしながら欧州事業をしっかり進めていきたい。ジャーマンスリーを含めて拡販していく」(小山社長)方針。
英国生産の撤退に伴って20年3月期にリストラ費用32億円の特別損失を計上した。