独ボッシュは、2024年までに燃料電池に10億ユーロ(約1300億円)を投資すると発表した。モビリティ、定置向けの技術開発を一段と加速する。同社はモビリティ用途の燃料電池市場は今後10年で約180億ユーロに成長するとみている。モーターやハイブリッド、Eアクスルなどとともに燃料電池分野への投資を増やし、電動パワートレインの普及を推し進めることで、温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現につなげる。
定置型燃料電池については年内に100カ所のプラントが稼働する予定。データセンターや製造事業者、住宅地などに電力を供給するという。自動車向けでは中国の慶鈴汽車グループとの合弁会社を立ち上げており、年内にも70台のトラックを使って公道試験を行う予定となっている。
ボッシュのフォルクマル・デナー会長はこのほど行った年次会見で、モビリティ向け燃料電池について「市場のリーディングカンパニーになる要素を備えている」と話した。
また、同社が発表した20年のグループ売上高は前年比6・4%減の715億 ユーロ だった。事業セクター別ではモビリティソリューションズ事業が同10%減の421億 ユーロ となった。