JVCケンウッドは、ヘッドアップディスプレー(HUD)の二重像を軽減する技術を開発したと発表した。ガラスの表面反射と裏面反射の光路を最適化することで、コストアップの要因となっていた特殊ガラスを使用しない設計にした。HUDの採用が進むADAS(先進運転支援システム)搭載車などでの採用を目指す。
従来のHUDは、ダッシュボードから画像を投射し、フロントガラスの反射を用いることで画像を映し出していた。前方の視界を確保するために、ガラス自身の表面反射を利用しており、二重像が発生しやすかった。
新技術では、光路を最適化することで、平行ガラスの表裏反射光の光軸を一致させる条件と、表示画像の位置や距離、画角などの条件を両立させ、視覚的に違和感の少ない表示を実現した。高価なくさび型特殊ガラスを使用せずにコストを抑えたことで、高級車だけでなく、量産車での採用も見込む。