次世代HDマップのイメージ

 自動運転用高精度3次元地図(HDマップ)を開発するダイナミックマップ基盤(稲畑廣行社長、東京都中央区)は7日、2023年度から一般道路を対象とする次世代HDマップを実用化すると発表した。2019年に買収した同業の米国アシャーの技術を採用して量産車に搭載できるコストに抑えて高度な自動運転技術の普及を後押しする。日米以外のグローバル展開も視野に入れる。

 同社は国内の高速道路、自動車専用道路合計約3万㌔㍍を対象としたHDマップを提供しており、現在、日産自動車の「スカイライン」、スバルの「レヴォーグ」、ホンダの「レジェンド」それぞれの先進運転支援システムに実用化されている。新たに一般道路を対象に加えた次世代HDマップを23年度に実用化する計画だ。

 「モービルマッピングシステム」を搭載した車両を実際に走行させて点群データを取得して整備する。国道を中心にカバーエリアを順次、拡大して23年度に8万㌔㍍、24年度には13万㌔㍍に増やす予定で、主要な幹線道路を網羅する。25年以降も需要に応じてカバーする道路を広げていく計画。

 車線の中心線や進行方向、路肩、区画線などのほか、交差点と信号機、停止線を関連付けるなどして自動運転車が一般道を安全に走行できる環境を整備する。

 また、次世代HDマップの開発では、米国でゼネラル・モーターズ(GM)向けに17年からHDマップを提供しているアシャーの低コストでHDマップを開発できる技術を活用、現在のHDマップの「2桁分の一で提供できるよう準備を進める」としている。現行のHDマップは価格が高いため、一部の上級モデルにしか採用されていない。低価格で提供して軽自動車や小型車などの量産車に高度な自動運転機能が実用化される環境を整備する。

 また、次世代型から日本と北米でデータフォーマットを統一して、自動車メーカーの市場ごとの開発負担の軽減を図る。

 HDマップのデータ更新については「将来的には、自動車に搭載しているセンサーなどのデータを活用できるかの研究を進めている」(稲畑社長)としている。