JFEスチールは、西日本製鉄所(岡山県倉敷市)で、電磁鋼板の生産能力を増強すると発表した。電動車両に搭載される駆動用モーターに使われる高級無方向性電磁鋼板の製造能力を現在の2倍に引き上げる計画。新しい製造設備は2024年度上期に稼働する予定。投資額は約490億円。

 電磁鋼板はモーターなどの鉄心材料に使われる無方向性電磁鋼板と、変圧器などの鉄心材料として用いられる方向性電磁鋼板の2種類がある。今回の設備投資では、無方向性電磁鋼板の生産能力を引き上げる。

 脱炭素社会に向けて一部の国・地域では、30~40年にかけてガソリン車の新車販売が禁止されるなど、車両の電動化が加速する見通し。同社では、これに伴って高級電磁鋼板の需要が高まると判断、生産能力を増強する。