―国内のオールシーズンタイヤ市場をどう見るか
河瀬「業界構成比で数%程度とまだまだ低い状況と推定する。各社本格的に商品投入しているため、認知度やユーザーの関心は高まっているように思う。継続して市場拡大に向けた取り組みを行っていく」
―「オールシーズンマックス」の展開状況は
河瀬「2019年10月に乗用車用『AS1』を発売し都心部を中心に実績を積み上げている。今年3月には、商用車用『VA1』を発売しメインの3サイズを用意した。リース業種をメインとし法人車両へアプローチしていく。タイヤメンテナンスを行う整備工場では、近年整備士が減少しておりタイヤ交換における効率化が求められている。現場レベルでの働き方改革にも貢献できると考える」
―AS1の主要ターゲットは
武田「特に30代以下の若年層に興味を持っていただいている。経済合理性が高く、タイヤメンテナンスの負担も少ないことが興味関心につながっていると推測する。そのため若年層をきっかけに幅広い世代に訴求していく。年に数回降雪する都心部、特に東名阪をターゲットに市場を形成していきたい」
―小売店への販売支援策は
河瀬「通常は対面での研修会を実施しているが新型コロナウイルスの感染拡大により、ビデオ会議や動画を活用して商品特性をご理解いただく取り組みをリモートで開催している。ただ、タイヤの性能を知るには体感いただくことが一番。状況を見ながら感染対策を万全に試乗会も開催したいと考えている」
―一般消費者への訴求は
武田「これまで乗っていただいたお客様からの感想を募り、ユーザーボイスとして定期的に展開する。メリットや性能体感の声を多くの方へ届けることで市場拡大につなげていく」
製品紹介「オールシーズンマックスAS1」
乗用車用「オールシーズンマックス AS1」は、新開発のコンパウンドや溝設計でドライ・ウエット性能を高めるとともに、雪上でのブレーキ性能を両立した。新技術により同社夏タイヤ「エナセーブEC204」よりもロングライフを実現した。
新開発した「超マルチコンパウンド」は、常温でも夏タイヤと同じ硬さを保ち低温でも硬くなりにくく、あらゆる路面でグリップ性能を発揮。主溝をV型に設計して水膜の侵入を防ぐとともに夏タイヤよりも溝を深く設計し、排水容積を確保した。 4月からはラインアップを拡大し、13~18㌅で39サイズを展開する。商用車用では「オールシーズンマックス VA1」を3月に発売。一般消費者と法人向けを用意し、市場開拓を図る。