AGCは、ガラス製透明スクリーン「グラシーン」が、6月に始まるタクシーのサイドガラスを活用した「モビリティサイネージサービス」に採用されたと発表した。同スクリーンは自動車用ガラスとしての安全性、耐久性を確保した上で、プロジェクターの映像投影を実現したことが特徴。モビリティサイネージという新たな広告媒体への採用を生かして、新規ニーズの開拓を進める。

 タクシーのサイドガラスに広告を映し出す国内初のモビリティサイネージサービス「Canvas(キャンバス)」に採用された。グラシーンは特殊なスクリーンフィルムを2枚のガラスで挟んだ合わせガラス構造となっており、すでに商業施設や店舗、ショールームなどで窓ガラスの映像演出に活用される。その用途がタクシーのデジタル広告に広がった。

 今回のモビリティサイネージでは、タクシーのサイドガラスにグラシーンを使用。空車時に広告を投影する新しい情報発信源として活用される。

 キャンバスは、モビリティメディア「ザ・トーキョー・タクシー・ヴィジョン・グロース」を運営するニューステクノロジー(三浦純揮社長、東京都港区)と、タクシー配車アプリを展開するソニーグループのS.RIDE(西浦賢治社長、東京都台東区)が6月から始めるサービス。まず都内100台のトヨタ「ジャパンタクシー」で運用を始める。段階的に台数を増やし、将来は配車アプリで取得した位置情報データなどを連携した新しい情報サービスを展開する計画だ。