日産自動車は19日、新潟大学、北里大学、相模女子大学と連携し、バーチャル研究所「交通安全未来創造ラボ」を創設したと発表した。生体医工学、医療衛生、生活・衣装デザインなど幅広い分野から研究者が参加し、社会問題化する高齢ドライバーの交通事故削減に取り組む。実機による研究を行いつつ、意見交換や成果発表はリアルの会議場を設けずオンライン上で実施する。
高齢ドライバーによる運転操作の誤りは、身体機能の低下が関連しているとされる。背景にある生活習慣や文化、地域社会とのつながりまでさかのぼって研究する。
研究テーマは、身体機能測定やドライビングシミュレーター、実車走行試験を組み合わせた高齢ドライバーの運動データの収集・解析をはじめ、シニア運転者でも目につきやすい歩行者側のソリューション開発など5つ。21年は高齢ドライバーの運転時の視線解析や色彩反応解析を中心に取り組む。