バッテリー容量を抑えたEV「e-tron 50クワトロ」

 アウディジャパン(フィリップ・ノアック社長、東京都品川区)は、電気自動車(EV)「e―tron(イートロン)」の拡販に向けて、航続距離で不安を感じるユーザー向けの支援サービスに力を入れている。バッテリー容量を抑えて追加設定した「50クワトロ」の投入に先立ち、正規販売店でイートロン購入者を対象にエンジン駆動モデルを貸し出すプログラムを1月から始めた。道中の充電設備で不安を抱える長距離ドライブなどでの活用を想定する。

 貸し出しプログラムは、アウディジャパンと正規販売店が結んだ取り決めによって行われる。貸し出す車両は、正規販売店によって異なるが「A6」以上のハイエンドモデルを貸し出すこととした。貸し出し期間や利用回数の設定は正規販売店に委ねている。

 日刊自動車新聞のオンラインインタビューで、ノアック社長は「EVの航続距離に不安を感じるユーザーがいると聞く。エンジン駆動モデルの貸し出しによって、そうした不安を取り除きたい」と、貸し出しプログラムを展開する狙いについて語った。

 今後も「イートロンGT」の投入を予定するなど、EVのラインアップの拡充を加速させており、付帯サービスの充実によって販売拡大に結びつけたい考え。

 同社以外にもEVの弱点を補う施策を打ち出しているインポーターやメーカーがある。EV「EQC」を販売しているメルセデス・ベンツ日本(MBJ、上野金太郎社長、東京都品川区)では、5年間または走行距離10万㌔㍍のいずれか先に達するまでの保証プログラム「EQケア」の中に、ベンツ車やスマート車の無料貸し出しサービス「シェアカー・プラス」を組み込んで、保証期間中に最大5回まで顧客が希望する車両を貸し出している。1回当たりの貸し出し期間は最長1週間。同社によると、「利用者からは高い評価を得ている」(広報)という。

 ホンダは、新型EV「ホンダe」に新コネクテッドサービス「ホンダコネクト」を採用。電気料金が安い時間帯まで充電を待機させるなど最大充電量を変更できる充電管理機能や、緊急サポートセンターを通じてALSOK(アルソック)のガードマンが車両現場に急行する駆けつけサービスなどを提供している。