防災備蓄用の保存水や保存食、防災セットなどを企画開発、販売するグリーンデザイン＆コンサルティング（笠浩一郎社長、東京都世田谷区）は、調理不要、アレルギー・ハラル対応、QRコードによる原材料などの多言語化にいち早く取り組む企業だ。笠社長は「企業や個人が防災備蓄を頻繁に入れ替えるのは本当に難しいこと」と顧客ニーズを捉え、長期保存が可能な製品のラインアップの拡充に注力する。このほど、7年保存おかずシリーズを一般市場に投入し、ラインアップを一層拡充している。
7年保存のおかずシリーズは、約20年前から防衛省に正式採用された保存水や保存食のレトルト保存技術を生かしたもので、新たに一般向けにパッケージを一新した。好評の「カレーピラフ」や「五目ごはん」「わかめご飯」などのレトルトご飯シリーズに加えて、新たに「とり筑前煮」「牛丼の素」「まるかじりチキン」の3種と「白米」を追加発売した。新発売のおかず3種類は自衛隊の戦闘糧食として採用され、累計600万個以上の導入実績を持つ。
また、「被災時こそ寒い時に温かいものを食べてもらいたい」（笠社長）との考えから「ファイアレスヒーター」も発売。加熱剤の主成分は水溶性複合被膜形成アルミニウムで、コップ1杯の水（河川や海水でも可能）があれば、100度近い蒸気でレトルト食品やパックごはんを温めることができる優れた性能を持つ。火を使わないことで、火災や二酸化炭素排出の心配なく使用できるのが最大の特徴だ。消費期限も8年と長く、長期防災備蓄としても有効となる。
2019年に発売した車載備蓄セット「ドライバーズガーディアン」は、収納ケースに日本製のクーラーボックスを採用した7年保存アレルギー対応のトランクに保管できる防災備蓄品。車載用の防災セットの大半が収納ケースに段ボールを採用する中「湿気や衝撃に強く、ほこりや虫などが入り込む心配がない。そしてクーラーボックスであれば、普段使いもできるため価値がさらに高まるのではないか」と考えて採用を決めた。今年5月には、おかずシリーズやヒートパックなどを追加したバージョン2の発売を予定する。「今後も使う人自身が必要に応じて選べるセットを考えていきたい」（笠社長）としている。
