オンライン会見の様子

 自動車用ブレーキ製品の定期検査報告での不適切行為があったと明らかにした曙ブレーキ工業は、新経営体制移行後の2019年11月に、品質保証部門から曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)での不適切行為の報告を受け、12月から社内調査を開始した。検査員が固定されており、社内監視が機能していなかったことが原因としている。完成車メーカーや資金調達先であるファンドには同年末から順次、伝達を開始したという。

 品質性能に問題は無いとし、リコールは実施しない。また、業績への直接的な影響も現時点では見込まない。

 16日に記者会見を開いた宮地康弘社長は「ブレーキという安全に大きくかかわる部品を作る製造業として決してあってはならない。再発防止や企業風土の改革に全力で取り組む」と述べた。