トヨタ自動車が昨年12月から外販を開始した足踏み式消毒スタンド「しょうどく大使」の販売が累計1万台を突破した。トヨタ生産方式(TPS)に基づく生産効率化とシンプルな構造による良品廉価を実現。取り扱う全国の新車ディーラーやレンタリース店も販促に注力し、感染症防止対策への貢献につなげている。

 消毒スタンドは製造現場で自発的に製造していたものをベースに、モニターを通じて試作を繰り返して量産化に結び付けた。昨年12月の発売以降も4回ほど仕様変更を行い使い勝手を改善したほか、生産能力も当初の月産2000~2500台から現在は1万6000台まで引き上げた。

 利用者からは、一般的な消毒スタンドよりも廉価、高さ調整が可能でさまざまな利用者に対応できる点やシンプルな構造でメンテナンスが容易な点などが評価されているという。受注内訳は74%が法人、5%が自治体、3%が病院となっており、販売を行う全国の新車ディーラーでは消毒スタンドで初めて取引を開始したケースもあり、新規開拓にもつながっている。