CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2021年1月度のCM好感度ランキングを公表した。銘柄別総合ランキングではスズキ「ソリオ」が2カ月連続トップテン入り。自動車業類のトップテン入りは5カ月連続。またKDDIが6カ月ぶりに首位に返り咲き、「出前館」がトップスリーに浮上した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3000人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の2020年12月20~21年1月19日に放映された全CMは2661銘柄(前月比111銘柄増)。このうち自動車業類は68銘柄(同1銘柄減)だった。

 自動車業類はソリオが2カ月連続の首位、日産が2、3位となりトップスリーのブランドは前月同様。またトップテンには圏外から4車種が入った。

 CM総研はこれらの中からスバルの「レヴォーグ」に注目。同社はMISIA(ミーシャ)の楽曲「アイノカタチ」をバックに、レヴォーグが広い大地を太陽に向かって走るCMを昨年10月にスタートした。CM出稿を増やした12月度には「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の受賞をラストシーンで伝え、レヴォーグ自己最高のCM好感度を獲得した。

 1月度は放送回数を前月比4割ほどに減らしたものの好評を維持。CM好感要因は「音楽・サウンド」に加え「商品にひかれた」でも票を伸ばした。モニターからは「MISIAの歌がとても良い」など楽曲に関するコメントが相次いだほか、壮大で美しい映像や車のデザイン性を評価する内容が見受けられた。

 昨年大晦日のNHK紅白歌合戦では紅組のトリでMISIAが同曲を熱唱し注目された。その影響か、1月4日の調査では作品別放送回数の521位(3408作品中)に対し、CM好感度が60位に入り、CM好感度の“獲得効率”の高さが際立った。