CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2020年12月度のCM好感度ランキングを公表した。銘柄別総合ランキングではスズキ「ソリオ」がランキング圏外から9位に浮上した。同社のトップテン入りは「Dr.スランプ」や「ムーミン」とのコラボCMを展開した「ハスラー」(14年10月度)以来6年3カ月ぶりで、自動車業類のトップテン入りは4カ月連続。また、ソフトバンクが首位に上昇、2位には「年末ジャンぼ宝くじ」が、3位には米倉涼子を起用した楽天モバイルがそれぞれ入った。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3000人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の11月20~12月19日に放映された全CMは2550銘柄(前年同月比83銘柄増)。このうち自動車業類は69銘柄(同8銘柄減)だった。

 自動車業類ではソリオが初めて首位を獲得した。日産は4カ月連続の総合トップテン入りを逃したものの、業類では2、3位を占めた。

 またスバルの新型「レヴォーグ」が前月から6ランク上昇し4位、ダイハツ「タント」が11ランクアップの7位となった。ブリヂストンは「日本の冬道で実績を重ねてきた」ことをアピールした冬タイヤ「ブリザック」でトップ5入りした。

 CM総研はこれらの中からソリオに注目。ソリオの新CMは5人組パフォーマンスグループ“SOLIO5”に扮した吉沢亮、橋本環奈、パパイヤ鈴木らが「♪ソ、ソ、ソリオ」と繰り返される軽快なCMソングに合わせてダンスを披露する内容で、「大きくなって新登場!」をコピーに展開した。

 CM好感要因は「出演者」で票を伸ばしたほか、「音楽・サウンド」が総合2位を記録。モニターからは「歌とダンスが印象的」などのコメントが多く見受けられた。