大成建設と豊橋技術科学大学、大日本印刷(DNP)は、無人搬送車(AGV)やロボット向けにワイヤレス給電のための内装床「T-iPower Floor」を開発したと発表した。大成建設とDNPが開発した薄型樹脂パネルで構築し、従来型と同等の性能のまま床厚を半減させた。敷設に必要な工期の短縮と工費の削減を可能にする。3者は今後、同製品のさまざまな施設への適用に向けた実証実験などを進め、2025年度の実用化を目指す。
開発品は、給電床が走行中のAGVやロボットに電力をワイヤレスで送電する。給電床は厚さ4mmの薄型樹脂パネルにテープの送電電極を採用し、従来の半分の床厚で施工を可能にする。施工法は薄型樹脂パネルを連続して敷設する工法で、従来の塗床工法で施工する給電床に比べて施工性にも優れるという。
大成建設と同大は13年から、電気自動車(EV)などを対象にタイヤを介して電力を供給する電界結合方式を利用したワイヤレス給電床の開発を進めてきた。20年度からはDNPが加わり、内装床材の開発と建物導入時の設計仕様や施工法など実用化のための技術開発を進めている。