国土交通省は、自動車の登録申請に必要な添付書類の有効期間を全国で延長すると発表した。政府が新型コロナウイルスの感染拡大で首都圏の1都3県に緊急事態宣言を再発令したことを受けての措置。通常、有効期間が3カ月の住民票や印鑑証明書は2020年10月8日以降の発行分について21年7月8日まで受け付ける。緊急事態宣言は首都圏のみだが、流通の現場では県境を超えた登録申請が多い実情も勘案し、延長措置は全国を対象とする。軽自動車検査協会でも届出申請について、同様に取り扱う。申請者や書類発行先の負担を軽減するとともに、接触機会を減らし感染抑止にもつなげる。
国交省では、前回の緊急事態宣言の全面解除前にも登録申請書類の有効期限を伸ばす特例措置を実施していた。
一方、前回の宣言下では「自動車検査証(車検証)」の有効期間の延長措置も講じていたが、現時点では見送ることも決めた。政府は今回の宣言で飲食店などポイントを絞った対策を進める計画で、前回とは性質が異なると判断した。しかし、今後の感染状況や政府の方針などに動きがあれば、車検証の有効期間についても再び検討するなど柔軟に対応していく考えだ。