先進運転支援システム(ADAS)搭載車のエーミング(機能調整)作業を請け負う次世代整備ネットワーク構築を目指す日本技能研修機構(JATTO、石下貴大代表理事)が2020年12月末から会員募集を再開した。コロナ禍で説明会や講習会などが実施できない影響を考慮し、これまで設定していた申し込み期間の制約を撤廃。一方で従来同様、既存会員の進出地と重複しないエリアに限定して新規会員を募る。これにより、目標とする24年までに「AC(エーミングセンター)」の全国500カ所整備を実現する。

JATTOは20年2月に発足した。20年の新規会員の募集は、商圏の重複を避けることや会員募集の準備などを考慮し、5月、7月、9月の1カ月間ずつと期間を限定して行った。これまで新規会員の獲得に向けた説明会やエーミング作業の講習会などを実施していたが、コロナ禍で3密防止を図るために開催を断念。12月の再開では、申し込み期間の制約をなくすとともに、ウェブセミナーやオンラインミーティングなどを通じて設立趣旨の説明や技能・ノウハウの伝承をしっかりと行うことで新規会員の獲得につなげていく。

現在の会員数は正会員、協賛会員を合わせて109社。将来的には輸入車を含めた車種を扱う「プラチナ工場」を300カ所、国産車のみに対応する「ゴールド工場」を200カ所開設する計画だ。原則として工場間の商圏を15km離して展開することで、商圏エリアの重複を避けていく。