国内の自動車関連産業は約550万人の人材(日本自動車工業会調べ)が製造、販売、アフターサービスなど幅広く業種を横断して活躍し、日本経済の基盤を支えている。すそ野が広い自動車産業は、技術革新が進んでいく今後も、地域の移動を守り、経済の活性化や雇用維持に欠かせない基幹産業という役割を担うとともに、さらなる発展が期待される。
日本が自動車分野で長期にわたり世界的な評価を受ける要因は、なによりも人材育成で成果を上げてきた歴史にある。ここ数年の自然災害をはじめとした不測の事態を迅速に乗り越え、生産・販売・サービス活動を継続してきた様子にも、自動車産業が脈々と受け継いできた人の力の大きさが浮かび上がる。
現在はコロナ禍の影響で先行きが見通しにくいが、こうした状況にあるからこそ、自動車産業が豊富な人材を生かして沈んだムードを吹き飛ばし、活発な社会・経済活動を牽引することが期待される。その人材を部門・業種別に俯瞰すると、自動車を支えるマンパワーが改めて浮かび上がる。