昨年開いた事業開始の発表会

 日野自動車が出資する物流ソリューション事業を手がけるネクスト・ロジスティクス・ジャパン(NLJ、梅村幸生社長、東京都新宿区)は23日、事業開始から1年で、輸送人員の半減と二酸化炭素(CO2)排出量の32%低減を実現したと発表した。ダブル連結トラックによる輸送や車両・荷物データを活用した荷室の可視化といった幹線輸送の省人化・効率化の取り組みが奏功した。

 同社は、人手不足など物流業界の課題を解決するため、日野が2018年6月に設立し、19年12月に事業を開始した。1年間にわたり自社で管理する車両を使った実証などを通じて、CO2排出削減効果などを確認した。

 ハード面の取り組みとして、ダブル連結トラックを用いた輸送人員やCO2排出量の低減と積載率を向上させた。これまで大型トラック3台で輸送していた部分を、1人のドライバーで行うことで輸送効率を高めた。

 ソフト面では、ドライバーや荷物、車両情報を活用して荷室を見える化する技術を開発。荷姿の標準化も進めたことなどにより積載率は最大で87.2%を実現した。

 来年度は積載率平均で70%を目標に活動を推進する。今後、CO2排出量ゼロやダブル連結トラックなどの活用により輸送人員を6分の1に減らすことを目指す。

 NLJは、アサヒグループホールディングスなど8社のパートナー企業と共同輸送などで取り組みを進めている。