日本製鉄と鉱物資源会社の英リオティントは16日、炭素排出の少ない鉄のバリューチェーン(供給網)に向けた技術の探索や開発、実証を共同で行う覚書を締結したと発表した。

 鉄鉱石の採掘から製鉄までの供給網全体で脱炭素技術を検討する。鉄鋼業界は、製造業の中でも二酸化炭素(CO2)排出量が多い。政府が発表した2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」に対応するため、供給網全体で炭素排出を低減する製造プロセスの確立を目指す。

 リオティントは、鉄鉱石やアルミニウム、銅、ダイヤモンドなどの供給を手がけている。19年に中国鉄鋼最大手の中国宝武鋼鉄集団とも炭素排出の削減に向けたパートナーシップを締結している。