CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2020年11月度のCM好感度ランキングを公表した。銘柄別総合ランキングでは往年のアイドル、早見優を起用した日清食品「カップヌードル」が首位を獲得。日産自動車は、先月まで首位だった企業CMが15位に後退したが、木村拓哉が出演する電気自動車(EV)「リーフ」が7位に浮上し3カ月連続して総合トップテンに入った。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3000人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の10月20~11月19日に放映された全CMは2472銘柄(前年同月比140銘柄減)。このうち自動車業類は77銘柄(同11銘柄減)だった。

 自動車業類では日産が1、2位になったほか、トヨタが4本、スバルが2本それぞれトップテン入りした。CM総研はこれらの中から約3年ぶりに業類1位になったリーフに注目した。

 CMでは、早起きした木村がリーフを運転して釣りに出掛けるが、目的地に到着すると竿を忘れたことに気づくストーリー。夜のうちに充電が完了することや航続距離が458kmあることをアピールした。

 CM好感要因では「出演者」で票を伸ばしたほか、「時代の先端を感じた」「映像・画像」で上位につけた。モニターからは「車の走行性能の高さと走行距離の長さに驚いた」などの声もあり、木村だけではなくEVのリーフの性能にも関心が寄せられたことがうかがえた。

 業類2位に入った同社の企業CMは「自分で走る方が絶対楽しい」という語りとともに木村が新型「スカイライン」で走行するシーンに続き、「こいつの運転もかなりイケてる」と「レベル2」の自動運転システム「プロパイロット2.0」を使って高速道路でのハンズオフ運転を体感する内容。40、50歳代の男性を中心に支持を集めた。