在庫連携の流れ
四輪事業本部 事業推進部 間宮弥生MGR

 中古車ビジネスにおいて自社の在庫管理は、大手や中小問わず重要な業務の一つ。規模が大きくなれば扱うデータも膨大になる。新車、中古車販売から下取り、換金に至るまでの情報を有効活用することが、それぞれの収益に大きく関わってくる。一方で現在は、コロナ禍で働き方が大きく変わってきており、業務の効率化は多くの企業にとって大きな課題となっている。

 オークネットでは、こうした車両の販売や管理に関するデータを集約する「車両販売管理(車管)システム」から会員各社の要望に応じて在庫データをオークネットに登録し、提携サイトに連携する支援を行っている。間宮弥生MGRは「会員各社が扱う膨大なデータは、収益に直結する。だからこそオークネットが持つ膨大なデータと組み合わせ、活用して欲しい」と、情報に付加価値を追加しビジネスに役立ててほしいとしている。

 ディーラーや大手中古車専業店などでは1週間で数百台の在庫が動くこともある中古車市場。中小企業であってもタマの回転は収益に大きな影響を及ぼす。各社にとって情報の更新、タマの鮮度維持は重要な業務となっている。そして多くの企業が複数の外部サイトを駆使し、情報の管理・更新作業により業務が肥大化している。オークネットでは、こういった各サイトに同じ車両情報を二重、三重に登録する手間をなくす為に、定型のフォーマットは用意せず、会員各社の要望に応じて必要なデータをカスタマイズして各サイトに連携することができる。車管システムを所有する事業者にはリアルタイムでの更新のサポート、CSVデータを取り出せる企業からは、データの送信に合わせて在庫状況や車両の販売価格などの修正もオークネット側で代行し、情報を連携することができる。このように人員を確保しなければならない作業をアウトソーシングできるので、導入企業は業務効率化を図ることができる。

 車両情報の連携先は、オークネットが運営するテレビオークション(AA)や常時約4万台が掲載される共有在庫などの業販向けサイトや、また一般消費者向けのオークネットjpがあり、第三者機関であるAISの検査も可能で、購入希望者は現車を見ずとも安心して取引を行うことができる。さらに会員は、平行して店頭でAISの認定中古車として小売りすることができるほか、オークネットが提携するカーセンサーへ連携することで、一般消費者に向けた販売も可能だ。長期在庫になりそうな場合は、現金化するアドバイスなども受けられる。会員企業にとっては、車両の現金化の目途が立ち在庫のメンテナンスにも役立てることができる。「企業規模などを考えず、大小問わず困ったことがあれば、問い合わせしてほしい」と間宮氏は語る。