トヨタ自動車は19日、レクサスの旗艦車種「LS」を一部改良して発売した。運転者監視のもと、高速道路などを自動走行できる機能を後から追加できるようにした。月販300台を計画する。

 ランフラットタイヤの内部構造からエンジンマウント、サスペンションまでを見直し、静粛性と乗り心地を一段と向上させた。エンジン(3.5リットルV型6気筒)もコンロッドやクランクシャフトにまで踏み込んだ改良を施した。「RX」に次いで前照灯に「ブレードスキャン・アダプティブハイビームシステム(AHS)を採用し、ハイビームの照射範囲を広げた。

 高度な運転支援機能「アドバンストドライブ」は、自動車専用道で車線・車間維持や分岐、レーンチェンジ、追い越しを自動で行う。運転者の前方注視が必要で、追い越しも運転者の承認を必要とし、米自動車技術会(SAE)では「レベル2」(部分運転自動化)に相当する。ソフトウエアを更新する形で来年、実装する。

 全車に標準装備する「レクサス・セーフティシステム+A」も改良し、右折時の対向直進車や右左折時の横断歩行者を検知できるようにしたほか、低速時の衝突回避機能を追加した。駐車支援システム「アドバンスト・パーク」はハンドルやアクセル・ブレーキ、シフトの全操作を車両が支援できるようにした。

 車両価格は1073万~1728万円(消費税込み)。一部改良前と比べて最大で16万8000円高となる。