スズキは5日、2021年3月期通期連結業績が減収減益になりそうだと発表した。売上高は2期連続の減収、営業利益と当期純利益は3期連続の減益となるが黒字を確保する見通し。足元では、主力市場のインドで新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、不透明な状況が続く。

 通期の四輪車世界販売台数見通しは、前期比16.6%減の237万8000台。このうちインドは同20%減を予想し、日本は同5.4%減の63万6000台を見込む。鈴木俊宏社長は「この先、本当になにが起こるかわからないが、目標として20%減にできないかと取り組んでいる」と話した。

 4~9月期の連結業績は、2期連続の減収減益となった。四輪車世界販売台数は、前年同期比31.4%減の96万6000台。原価低減や諸経費の減少があったものの、売上・構成変化などのマイナス要因が働いた。ただ、7~9月期は日本とインドで収益が大幅改善し、四輪車販売はインドが前年同期比19.6%増、日本は同6.0%増に回復した。