三菱自動車は15日、クロスオーバーSUV「エクリプスクロス」を大幅改良し、予約注文の受付を開始したと発表した。発売は12月の予定。電動車戦略推進のためディーゼルエンジンモデルを廃止し、プラグインハイブリッド車(PHV)モデルとガソリンエンジン搭載モデルを用意する。ガソリンモデルの価格は255万~335万円(消費税込み)、PHVモデルは385万~450万円(同)とする。フロントとリアのデザインを一新し、4WD制御も専用のチューニングを施した。

 エクリプスクロスのグローバルの累計販売台数は2017年発売から今年9月末時点で約24万3千台。このうち国内は約2万3千台。三菱自は7月に公表した中期経営計画で、20年度内にPHVモデルを設定することを公表しており、電動化戦略の一環で19年6月に設定したディーゼルモデルは廃止する。

 PHV設定車は「アウトランダーPHEV」に続き2車種目。同車種で採用した2基の高出力モーターや駆動用バッテリー、2・4㍑「MIVECエンジン」などで構成するツインモーター4WD方式のPHVシステムを活用する。バッテリー航続距離はアウトランダーPHEVと同等の57・6㌔㍍(WLTCモード)を確保する。

 PHVモデルでは、ツインモーター4WDをベースとした車両運動統合制御システム「S-AWC」を採用する。舗装路で俊敏な走りを実現する「ターマック」や未舗装路などに適した「グラベル」、氷雪路向け「スノー」など走行シーンに合ったドライブモードを選択できる。ガソリンモデルは前後輪へ最適なトルク配分を行う電子制御4WDをベースにS-AWCを組み合わせ、日常の安定したハンドリングや滑りやすい路面での操縦性を向上する。

 外装はランプレイアウトなどを変更した。カラーデザインには新たにホワイトダイヤモンドを追加。リアはダブルガラスからシングルガラスに変えスリークなデザインを演出する。シートのバリエーションを拡充し、メーカーオプションの本革シートにはライトグレーを新たに設定した。

 発売までの期間にPHEVモデルを予約注文した特典として4種類の「選べるオプションプレゼント」を用意する。前後ドライブレコーダーパッケージやアウトドアパッケージなどから選べる。