ミニクロスオーバー

 日本自動車輸入組合(JAIA、ティル・シェア理事長)がまとめた2020年度上期(4~9月)の外国メーカー車モデル別新車販売台数は、BMWの「MINI(ミニ)」が上期として5年連続で首位に立った。前年同期と比べると25・4%減と落ち込んだものの、クロスオーバーモデルなど豊富なラインアップでコロナ禍でも安定した販売につなげ、2位のフォルクスワーゲン(VW)「ゴルフ」の2倍近い台数となった。3位はメルセデス・ベンツ(MB)「Aクラス」だった。

 コロナ禍によって新車販売が低迷し、上位20モデル中15モデルが前年同期と比べてマイナスだった。こうした中、6月にフルモデルチェンジしたMBの小型SUV「GLA」が前年同期比162・7%増となり、前年トップ20圏外から一気に10位まで順位を上げた。

 このほか19年8月にフルモデルチェンジしたBMW「1シリーズ」(前年同期比50・4%増)をはじめ、MB「GLC」(同63・7%増)、MB「Gクラス」(同8・7%増)が販売台数を伸ばした。14年の全面改良から6年が経過したMB「Cクラス」は前年の3位から9位に順位を落とした。

 20位以内の新規モデルは1月に発売したVW「Tクロス」の1モデルのみで、3437台を販売して5位にランクインした。輸入車市場でもSUVの人気が高まる中、7月にはVWの新型SUV「Tロック」も投入されている。このほか、各ブランドで主力車種のモデルチェンジなどが進んでおり、今後の拡販と輸入車市場の回復が期待される。