ジェイテクト子会社のファクトリーエージェント(上出武史社長、東京都中央区)は6日、製造業の資金繰りを支援する2つのサービスを始めたと発表した。同社のマッチングサービスの紹介案件を対象に、受注企業が発注企業の検収後、最短1日で現金が受け取れる「スピード入金」と、売掛債権を現金化できる「資金調達あんしんサポート」を展開する。製造業は入金までの期間が長く、資金繰りの悪化が事業拡大を妨げている。同社は早期の現金化を支援し、製造業の安定した経営をサポートする。

 資金調達あんしんサポートでは、フィンテック企業のMFKESSAI(エムエフケッサイ、冨山直道社長、東京都千代田区)と提携した。一般取引を対象に売掛債権を買い取ることで現金化を支援する。利用する企業は検収前の売掛金が発生した段階で申し込みが可能で、最短2営業日後に現金を取引先に知られることなく現金を受け取ることができる。

 同日、ファクトリーエージェントとエムエフケッサイの2社がオンラインで会見した。製造業は「キャッシュが先に流出することで、企業は次の事業活動に動くことができない」(エムエフケッサイの冨山社長)のが現状だ。両社はこうした状況を打破する新サービスの展開で、「確実に資金調達できる安心感を提供していく」(ファクトリーエージェントの上出社長)としている。