信号機の数で伝えるカウントダウンガイダンス機能

 アルプスアルパインは、タクシー・カーシェアなど交通事業者向けに、スマートフォン(スマホ)向けナビゲーションアプリ「アルパインスマートX」を10月から提供すると発表した。通常の地図アプリ機能に加え、駐車場検索・空席情報の確認機能など、同社製カーナビ「ビッグX」シリーズの各種機能を搭載した。将来的には収集したビッグデータを活用したソリューション提供も視野に入れる。

 運転時にスマホ向け地図アプリを活用するドライバーが増えたものの、既存の地図アプリでは右左折のタイミングが分かりづらい、提案されたルートでは道幅が狭く危険など、従来のカーナビと比較すると性能が足りず、タクシーなど商用利用としては課題があった。

 アルパインスマートXは、駐車場検索・空席情報の確認や100㍍スケールでの一方通行表示、右左折のタイミングを信号機の数で伝える「カウントダウンガイダンス」機能を搭載した。地図データは、2カ月に1度の頻度で自動で全更新する。カーナビ開発で培った同社の独自アルゴリズムによって、自車位置測位やルート検索機能の向上を実現した。また、将来的には新サービスで取得したビッグデータの活用を目指す。地域や曜日ごとのタクシー乗客数などをまとめた統計データを活用したソリューションビジネスの展開を視野に入れる。

 同社は、将来的な市販ナビの市場低迷を見込んで、ナビアプリの提供に踏み切った。「個人向けの提供に関しては、市場ニーズを見極めた上で判断する」(同社)。