楽天が自動車関連ビジネスの利用拡大策を強化している。子会社の楽天ペインメントは14日、ネット通販サイト「楽天市場」で提供する自動車ユーザー向けサービスや、ガソリンスタンドなど「楽天ポイントカード」に加盟する実店舗の利用で同ポイントを追加付与するキャンペーンを10月31日まで展開すると発表した。同社が特定の業界を対象にサービス横断型のキャンペーンを実施するのは初めて。ネットサービスだけでなく実店舗への送客も進めることで、幅広い層の取り込みを狙う。

 同社は2月にネット上の自動車関連ビジネスを「楽天Car」ブランドに統一するなどし、各サービスとの連携を強化している。今回のキャンペーンでは、ユーザーが出品する中古車買い取りオークションや車検予約サイト、洗車コーティング予約など、自動車アフター領域の幅広いサービスを対象に展開。1億IDともいわれる楽天会員に自動車関連商材を訴求することで、利用者の裾野を広げていく事が期待される。

 また、同社が得意とするネットサービスだけでなく、楽天ポイントに加盟する実店舗の利用や来店も対象にした。給油や自動車リースの仮査定、用品販売店での買い物などでポイントを獲得した会員が対象となり、12月末に追加のポイントを付与する。自動車ユーザーが日常的に利用するサービスでも楽天ポイントの存在感を高め、ネットとリアルの双方で顧客の囲い込みを加速する考えだ。