NVIDIA(エヌビディア)は、ダイムラーが2日に世界初公開した新型「メルセデス・ベンツSクラス」に、GPU(画像処理半導体)を搭載したコンピューターが採用されたと発表した。

 新型Sクラスは、コンピューティング能力を50%アップした「MBUX AIコックピットシステム」を搭載しており、乗員ごとに機能をパーソナライズ化した。対話型インフォテインメントシステムのMBUXシステムにはエヌビディアのGPUを採用しており、瞬時の処理と鮮明なグラフィックス、自然言語処理を実現するとしている。

 新型Sクラスはエヌビディアの技術を活用することで、多くの電子制御ユニットをAI(人工知能)プラットフォームに統合、27のスイッチとボタンをなくした。Sクラスには、平均的な車両60台分と同等のコンピューティング能力を備えており、3Dクラスター、インフォテインメント、後部座席のディスプレーを一つのチップで制御する。

 また、MBUXシステムは、降車する時に対向車の存在を検知し、ドアを開ける前に警告するほか、チャイルドシートが正しく装着されているかなどもモニタリングする。