国内タイヤメーカー4社の2020年1~6月期の決算は、全社が新型コロナウイルスの影響で減収減益となった。ロックダウン(都市封鎖)や新車需要の縮小を受けた生産調整を世界規模で行ったことで、新車装着用タイヤを中心に減産したことが響いた。各社とも第2四半期(4~6月)をボトムに下期からは需要増を見込んでいるが、営業利益の通期予想でブリヂストンは前年同期比7割減、住友ゴム工業や横浜ゴムは約6割減を想定しており、上期の落ち込みのカバーは難しいと見られる。

 4社とも1~6月期は大幅な減収減益で着地した。ブリヂストンは最終損益が220億4400万円の赤字、住友ゴムは営業損益にあたる事業損益が23億円の赤字になった。2社とも同期で赤字を計上するのは、リーマンショックの影響を受けた2009年以来11年ぶりとなる。

 ブリヂストンの石橋秀一代表執行役CEOが「大きな痛手を受けた」と話すように、各社とも影響が大きかったのは新車装着用タイヤ事業だ。4月以降に完成車メーカーの生産停止の余波を受けた北米や欧州、アジアを中心にタイヤの生産、販売量が低迷。ブリヂストンの新車用乗用車タイヤの上期販売本数はグローバルで前年同期比4割減、インパクトが最大だった北米はほぼ半減した。トーヨータイヤは4割減、住友ゴムも海外で4割減、国内で3割減、横浜ゴムは2割減にそれぞれ落ち込んだ。

 通期では4社とも、売上高と営業利益でマイナスを見込むが、需要は回復に向かうと見ている。横浜ゴムの山石昌孝社長は「北米は前年並み、中国・インドは1割増」と下期の需要を想定するほか、トーヨータイヤの清水隆史社長は「(物流が活発なので)トラック用タイヤの需要が大きい。コロナ禍で車通勤が増加していることも追い風になっている」と新しい需要に期待を示した。

 ただ「22年上期までコロナの影響があると想定している」(ブリヂストンの石橋CEO)など、コロナ禍の長期化は避けられないのが実情だ。通期の設備投資について、ブリヂストンは1120億円、住友ゴムは140億円、横浜ゴムは183億円を年初の計画からそれぞれ引き下げる。緊急性がない投資は後ろ倒しすることで、将来に向け体力を温存する。