CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2020年7月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではauスマートフォンの料金プランを訴求するKDDI「三太郎シリーズ」が7カ月連続の首位、ソフトバンクは「5Gってドラえもん?」のCMで前月の3位から2位にランクアップ。木村拓哉出演の日本マクドナルドは圏外から3位に浮上した。自動車業類はトップ10を逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の6月20日~7月19日に放映された全CMは2357銘柄(前月比166銘柄増)。このうち自動車業類は75銘柄(同4銘柄増)だった。

 7月度の自動車業類全体のCM放送回数は6229回となり、19年12月度以来、7カ月ぶりに前年同月度超えを記録した。各メーカーが新型車やフルモデルチェンジ車のCMを放映したこともあり、コロナ禍の影響から回復の兆しが見えてきた。

 そうした中で、CM好感度の業類1位はトヨタ自動車の「ハリアー」、2位は同じくトヨタの「トヨタイムズキャンペーン」、3位はダイハツ工業の「タント」がそれぞれ獲得。CM総研はその中でハリアーに注目した。

 ハリアーは今回、同総研が「3千人調査」を開始した04年4月度以降、トヨタでは最高のCM好感度を獲得し、初の首位に輝いた。7年ぶりのフルモデルチェンジに合わせ、「またひとつ、世界を新しく。」をコピーに新CMを開始した。紙吹雪が舞う都会の街で人々の視線を集めながら走り抜ける新型車を映す内容だ。50歳代の男性を筆頭に票を得たほか、30歳代の男女などからも支持された。CM好感要因では「商品にひかれた」「映像・画像」の順にスコアを伸ばした。