荷室フラットデッキ
河野仁社長
ジムニーの専門ショップとして、新車販売から用品の企画販売などを展開
人気の鉄チン風ホイール
シャツやバックの販売もしている

 スズキ「ジムニー」のカスタマイズ専門店として全国に名が知れ渡っているアピオ(神奈川県綾瀬市、河野仁社長)。「ジムニーには、クルマそのものが持つ魅力が溢れている」と話す河野社長は、ユーザーのライフスタイルに合わせたカスタマイズを提案している。発売から2年が経過しても多くのバックオーダーを抱え納車まで1年以上のジムニーゆえに現在は、パーツの販売や整備など関連事業がメインとなっているが、今後はコンプリートカーのラインナップも増やしていきたいと、意欲をみせる。

 -今回日刊自動車新聞用品大賞で、「荷室フラットデッキ」が、アイデア部門賞を受賞した
 「今回受賞対象商品は、ジムニーJB64とJB74の専用商品で、荷室に限りがある中で、いかにスペースを有効活用するかが重要なポイントだった。純正のラゲッジボックス同様に、クリップオンで着脱が可能なため、クルマを傷つけることもない。特にデッキ下部のスペースの使いやすさを重視している」
 「『荷室フラットデッキ』自体は、JB23時代から展開していた。商品の仕様は異なるが、もう少し早く評価してほしかったが、受賞できうれしく思っている」

 -商品開発でこだわった点は
 「製品を作るうえで『自分たちが欲しいものを作る』ことが大前提だ。ジムニーを乗る人に旅好きの人が多い。それゆえ、車載する荷物も増える。上部に荷物を積んでも壊れないよう、バーリング加工を施し強度を持たせながら軽量化した。デッキ中央には、スタンドを装着し、歪みを軽減させる仕様にした」
 「デッキ下部は、外から出し入れしやすいよう、空間を確保したことがポイントだ。使用頻度の高いもから、けん引ロープなど緊急時に使用するものまで、荷物をどかさなくても取り出すことができる、使ってみないとわからないこだわりが詰まっている」

 -ジムニーの魅力は
 「どこにでも行ける機動性が最大の魅力。道なきみちを小回りの利くクルマと行くことのできる旅は、ジムニーしかない。4代目ジムニーはバックオーダーもあり納車まで1年以上になっているが、ライフスタイルにこだわりを持つユーザーにとっては、その時間さえも楽しみとなる」

 -人気のアフターパーツは
 「各種パーツの販売がメインとなっている。特にサスペンションキットやアルミホイール、マフラーが中心だ。アルミホイールはLJやSLジムニーが装着していたスチールホイールを彷彿とさせるデザインは、人気商品となっている。当社では、15インチのJB74専用モデルも、同デザインで展開している」
 「また、マフラーも二輪業界で有名な『ヨシムラ』とコラボレートしたモデルも好評を得ている。軽量でパワフルでありながら車検対応しており、決して安価ではないが、こだわりの1台を求めるユーザーに支持いただいている」

 -今後の展開は
 「これからもジムニーの専門ショップとして、新車販売から用品の企画販売、そして整備事業と、ユーザーに安心して任せてもらえる事業を続けていきたい。また、尾上茂会長が運営する私設ミュージアム『ジムニー歴史館』を起点として、小さなこどもにもこのクルマの魅力を感じてもらい、ファンを増やしていきたいと思っている」