日産自動車は15日、SUVタイプの新型電気自動車(EV)「アリア」を発表した。新開発の電動パワートレーンは2WDと4WDを用意し、それぞれに2種類のバッテリーサイズを組み合わせ、最大610キロメートルの航続距離を実現した。新たに開発したEV専用のプラットフォームを採用したほか、先進の運転支援技術なども詰め込んだ。日本では2021年中頃の発売を予定し、補助金を含めた実質購入価格は約500万円からとなる見込み。

新四輪制御技術「e-4ORCE」は、車両前後に計2基のモーターを搭載し、高い走行性能を実現した。バッテリーサイズは65キロワット時と90キロワット時をラインアップ。駆動方式と組み合わせて、好みに応じたモデルを選択できる。最大130キロワットの急速充電に対応し、30分の急速充電で最大375キロメートル分の充電を可能とした。

運転支援技術では「プロパイロット2.0」を搭載する。複数の車載センサーを用いて、同一車線内でハンズオフ走行を可能にする。準天頂衛星システムにより自車位置を高精度に把握する。

コネクテッド技術も進化させた。スマートフォンを使って車内外をシームレスに接続。自宅からルート情報の送信や車内の温度調整などを行える。インターネットを通じた音声認識にも対応する。

外装は、フロントのVモーションを白い光で表現するなど先進性を体現し、内装は「間」をキーワードにデザイン。全長は4595ミリメートル、全幅は1850ミリメートル、全高は1655ミリメートル。ボディカラーは10種類のツートンと5種類のモノトーンをラインアップした。