交通事故負傷者に対する救急医療の基本は、適切に選別された負傷者を、適切な時間内に、適切な診療施設に搬送する事と言われる。しかしながら2000年当時は、交通事故現場における救急隊の応急処置にメリハリがついておらず、搬送先病院を選定するための基準が明確でなく、またヘリコプターを迅速に活用する体制が整備されていなかった。即ち、負傷者が事故現場から病院へ…