CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2020年6月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではauスマートフォンの料金プランを訴求するKDDI「三太郎シリーズ」が6カ月連続の首位、ゼスプリインターナショナルジャパン「キウイフルーツ」が先月に続き2位だった。自動車業類はトップ10を逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の5月20~6月19日に放映された全CMは2191銘柄(前月比27銘柄増)。このうち自動車業類は71銘柄(同6銘柄増)だった。

 自動車業類の好感度ランキングでは、トヨタ自動車が「トヨタイムズキャンペーン」と「KINTO」で1、2位を占めた。3位は初登場となったダイハツ工業の新型SUV「タフト」で、CM総研は同モデルに注目した。

 そのCMは6月10日から旺盛な放映がスタート。6月度の自動車業類で最多となる648回の放送回数を記録した。CMは「ラジオ体操の歌」のアレンジ楽曲をBGMに、タフトが青空の広がる真っ白な大地をカラフルな羽根を舞い上げながら疾走。その上空を飛ぶ青い鳥をイメージしたキャラクター「タフトン」が「可能性の空は広いぞー!」と呼びかける内容だ。

 タフトンの声優には、お笑いコンビ千鳥の大悟を起用。新型車の特徴である大きなガラスルーフ「スカイフィールトップ」越しに広がる青空を映し、開放感を印象づけた。

 コロナ禍の中で「未来にはきっと明るい日常が待っている」という前向きな願いを表現したという本作は、老若男女を問わず幅広い年代の支持を獲得。CM好感要因では「映像・画像」に票が集まったほか、「商品にひかれた」「キャラクター」の順にスコアを伸ばした。モニターからは「天井窓が印象的」「開放感がありそうで、デザインも良いので乗ってみたい」といった感想が寄せられた。