自動車ディーラーも大きな被害に見舞われた(写真提供:熊本日産)

 国土交通省は6日、九州地方を襲った豪雨の被害を受けた熊本県と鹿児島県の一部地域で、自動車検査証(車検証)の有効期間を20日まで延長すると発表した。4日から19日に期限が到来する車両が対象。軽自動車検査協会でも同様の措置をとる。豪雨被災地では河川が氾濫するなど自動車ディーラーや整備工場にも影響が広がっているとみられる。避難している住民も少なくなく、車検の受検が困難な状況にあることから、有効期限を伸ばしてユーザーの移動の足の確保につなげる。国交省では今後、被害の状況に応じて、期間の再延長や対象地域の拡大も検討していく考えだ。

 車検証の期間延長は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて1日まで全国で実施していた。自然災害に起因するものは昨年、一部地域に大きな被害をもたらした台風15号と19号以来になる。

 今回の対象地域は次の通り。

 熊本県=八代市、人吉市、水俣市、上天草市、天草市、芦北町、津奈木町、錦町、多良木町、湯前町、水上村、相良村、五木村、山江村、球磨村、あさぎり町▽鹿児島県=阿久根市、出水市、伊佐市、長島町