日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)が30日にまとめた5月の輸出実績は前年同月比66・2%減の11万9920台だった。新型コロナウイルスによる海外の需要縮小や部品供給の乱れで大幅に減少した。4月と比べると欧州向けの減少率は若干改善したが、北米、アジア、中近東向けなどが一段と落ち込んだため、全体の減少率は54・2%減だった前月より広がった。

 車種別では乗用車が同67・7%減の10万3788台となった。トラックは同47・0%減にとどめた。仕向け地別の輸出台数は5月に需要が回復してきた欧州が同55・7%減(4月は59・1%減)となったものの、北米が同78・6%減(同67・8%減)、アジアが同46・7%減(同32・4%減)、中近東が同67・3%減(同4・4%減)と落ち込んだ。

 同時に発表した4月の国内乗用車生産台数は同48・6%減の35万9403台だった。