出光興産は、昨年4月の旧昭和シェル石油との統合後に検討してきた全国の給油所(SS)の新ブランド名を「アポロステーション」にすると発表した。新会社の誕生以来進めてきた一連の経営統合プロセスにめどがついたことから刷新を図る。旧両社の既存の両ブランドのカード相互乗り入れが可能となる来年4月から、出光系で使われているローマ神話に登場する太陽神アポロをモチーフにした新デザインの看板に順次変更する。コーポレートブランドも刷新し、統一する給油所ブランドと一体感を持ったブランド展開を目指す。

 アポロステーションへの移行は、ホタテ貝のマークで知られる旧昭和シェル系の約3千カ所と、出光系の約3400カ所を合わせた全国約6400カ所の給油所を対象に実施。給油所ブランドはアポロのアイコンと小文字の「apollostation(アポロステーション)」を組み合わせ、アポロアイコンと「idemitsu」を組み合わせて表記するコーポレートブランドとも統一感を持たせる。

 石油元売りでは、JXTGホールディングスが旧東燃ゼネラル石油との統合後、給油所名を「エネオス」に統一している。出光も給油所ブランドの統一で、ガソリンなど燃料油の供給や自動車関連サービスの提供にとどまらず、地域の人々の移動と暮らしを支えるサービスステーションとしての未来像を見据える。