ホンダは11日、燃料電池車(FCV)の「クラリティフューエルセル」を個人客にもリース販売すると発表した。これまでは自治体や法人を販売対象としていたが、水素ステーションの拡充などFCV普及の土壌が徐々に整ってきたため、個人向けにも販売対象を広げる。

 同モデルは2016年に世界初の5人乗りFCVとしてホンダが発売した。19年12月に実施した一部改良では意匠変更したほか、赤外線をカットするガラスを採用。低温域での性能も向上させ、商品力を向上した。自治体や企業向けに累計260台(5月末時点)を販売してきた。

 個人向けに販売対象を広げるのはインフラ整備が進んでいることが一因。発売当時に80カ所だった水素ステーションは、現在110カ所以上に増えており、個人向けにも販売できると判断した。FCVを販売するのは水素ステーションが設置されている都道府県でアフターサービスの体制が整っている35法人。車両の希望小売価格は783万6400円(消費税込み)。