トヨタ自動車は15日、6月も国内で減産を続けると発表した。減産台数は約12万2千台。今回は部品供給の遅れではなく、すべて新型コロナウイルスの感染拡大による新車需要の低迷を受けた措置だ。減産幅は単月で最大だが、同社は今後の世界販売見通しについて「4~6月で販売が前年比6割、7~9月で8割、10~12月で9割、その後、前年並みに戻る」(近健太執行役員)としており、見込み通りなら7月以降の減産幅が縮小に向かう可能性もある。

  6月はまず「RAV4」を生産する2工場(高岡工場、豊田自動織機の長草工場)をのぞく、完成車全工場で4日間の稼働振り替えを実施するほか、「プリウス」などを生産する堤工場(愛知県豊田市)第1ラインなど7工場10ラインで稼働停止日を2日から1週間設ける。

 このほか、レクサス車などを生産する田原工場(愛知県田原市)の第1、第3ラインや日野自動車の羽村工場(東京都羽村市)第1ラインなど、3工場5ラインでは1直体制をとる。期間は田原工場が6月いっぱい。日野自の羽村工場と岐阜車体(岐阜県各務原市)の第1ラインが7月まで。「コースター」を生産する岐阜車体の第2ラインが8月まで。