JFEスチールは15日、岡山県と広島県の西日本製鉄所の高炉2基を一時休止すると発表した。倉敷地区(岡山県倉敷市)の高炉1基を4月末をめどに休止するほか、福山地区(広島県福山市)の高炉1基を6月末から再稼働可能な状態で休止する。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自動車向けなどで「急激かつ大幅な需要減少」(同社)があったことに対応する。

 倉敷地区の第4高炉は、改修工事で2021年9月から休止させる予定だったが、需要の減少で休止を早めた。21年12月の工事完了に変更はないが、火入れ時期は需要動向で決定する。福山地区の第4高炉は6月末に送風を停止し、再稼働可能な状態で休止する「バンキング」を実施する。再稼働は需要動向で検討する。

 また、5月から全社の約1万5千人の従業員を対象に上限3日間、一時的に休業させる「一時帰休」を行う。従業員の賃金は雇用調整助成金も活用する。労働組合との協議が整えば実施する。