永守理事長(左)と佐々井理事長

 日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)が理事長を務める学校法人永守学園は、学校法人京都光楠学園(佐々井宏平理事長)と合併すると発表した。永守学園を存続法人とする。永守学園は京都先端科学大学を、京都光楠学園は京都学園中学校・高等学校を運営しており、今後は中高大で連携した教育を進め、グローバル社会で活躍できる人材を育てる。

 今後、文部科学省に認可申請を行い、2021年4月の合併を目指す。京都先端科学大学には4400人の学生、京都学園中学校には240人、同高校には1320人の生徒が在籍している。

 1日に京都先端科学大学(KUAS、京都市右京区)で会見を開いた。永守理事長は日本の教育について「中高生は大学に受かるための、暗記テクニックの勉強しかしていない。それでは人は育たない」と指摘。世界で戦える人材を輩出するために中高教育にも乗り出す。KUASが実施する英語教育のほか、新たに設立した工学部と連携した授業の展開を検討している。永守理事長は「自分で考える力をつけてもらいたい。例えば電気自動車やドローンのモーターがどうやって作られているのかなど、知的好奇心を育成するプログラムを考えていく」と強調した。