新型コロナウイルス感染拡大を受け、高速バス大手のWILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス、平山幸司代表取締役、東京都江東区)は、全国で運行している高速路線バスを4日から30日まで全路線の全便運休すると発表した。5月以降についても感染の状況によっては運休を続ける可能性もあるとしている。

 同社の路線は東北から九州まであり、運賃も座席のランクや期間・時間帯などにより、低価格から高めの設定など多くそろえており、幅広い年齢層に利用されている。

 同社が全便運休するのは、2006年7月に高速ツアーバスの運行を開始して以来、初めてとなる。今回の措置で、運転手の雇用に影響することはないとしている。

 同社では、運休便を予約済みの利用客に対して運休の案内をメールで通知しているという。また、JR大崎駅(東京都品川区)と成田空港を結ぶ「成田シャトル」など他社との共同運行路線は、現在提携運行会社と運行方針を協議中で、同社では運休の恐れもあるとしている。

 5月1日出発以降の便については一部で販売を行っているが、運行方針を変更する可能性もあるとして、利用客や関係者に対しホームページなどで最新の情報を確認するよう呼び掛けている。7月1日以降の便については当面販売を見合わせる。

 同社では、大型テーマパークやイベントなどの休園休止、旅行・帰省客などの減少を受け、3月も一部路線の運休と減便を行っていた。