ホンダは1日、延長保証制度に3回目車検まで保証期間を延長する長期コースを導入したと発表した。乗用車は7年、軽貨物車は6年まで1回当たり最大60万円までの修理を回数制限なく無償で受けられる。自動車メーカーが現在提供している延長保証制度の中では最も期間が長い。アフターサービスを充実させることにより、新車販売の拡大や顧客のグリップ強化に結び付ける。

 新車購入時に加入する新車コース、初回車検時に加入する車検コース、両コースの終了後にさらに2年保証を延長する継続コースの3種類に加え、新たに長期コースを導入する。従来、3回目車検まで保証を延長するには、新車コースか車検コースを利用後に継続コースに加入する必要があったが、新車購入時に加入できる長期コースを利用すれば、割安に保証を延長できるようになる。

 例えば「フィット」に7年保証を適用する場合、従来は安くても4万5100円(消費税込み)が必要だった。これに対し、長期コースを利用すれば2万8600円で保証を延長できる。長期コースの価格は2万3650~4万9500円で、排気量に応じて段階的に変動する。軽貨物車は1万6500円。初度登録から6カ月後の前日まで加入できる。

 ホンダによると、車の故障発生率と修理単価は6年目以降に上昇する傾向があるという。一方、同社が2018年に自動車保有者向けに実施した調査では、約6割が次回新車を購入した際に6年以上は保有したいと回答した。延長保証制度の拡充により、「所有」のニーズに応える。